社長インタビュー

BACK

掲載日:2008年09月26日 17:55

株式会社レスキューナウ 市川啓一氏

志あっての起業。達成欲が事業を突き動かす。

%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%82%A6%E5%B8%82%E5%B7%9D%E5%95%93%E4%B8%80.bmp 1995117日午前546分。当時学生だった私は、この不幸な大地震の最中にいた。幸いにも難を逃れたが、毎年なぜかこの時刻に目を覚ます。あれから、もう10年以上経っているのにも拘らずだ。地震発生直後、通信網が断たれ様々な噂や情報が混乱していた。下宿先付近には、「震源地は北海道」という張り紙があり、両親の暮す岐阜の町どころか日本は終わったと憔悴したことを思い出す。  

こうした、災害時の情報をすばやく、正確に収集し、発信し続けているベンチャー企業がレスキューナウである。創業者である市川氏は、この災害をきっかけに会社を創業する。市川氏は地震のニュースを見て、「何かしなくてはいけない。何か手伝うことは出来ないのか。」と強く感じたと話す。人は自然災害の前に無力であるが、正しい情報を得ることで被害状況の拡大を押さえることが可能である。「被災地の情報を、必要とされる方に迅速にお届けすることによって、被災後の初動対応・事業継続への流れをスムースに行なえるようにすることが当社の最大の使命でもあります。(市川氏)」同社はこうした社会意義の高いビジネスを展開し、24時間365日休まず危機管理情報センターで災害情報に真摯に向き合っている。すべては、必要な情報を、必要とする方に伝えるために。

市川氏の前職はIBM。35歳までに起業すると決意していた氏だったが、レスキューナウ設立時にあったのは「志」だけだった。と語る。「お金も、コネもなく、当時は商品すらありませんでした。(市川氏)」それでも、同氏の周りには人が集まってきた。「危機管理情報を提供することで、未然に被害を防ぐこともある。被災状況を減らす当社の使命・志に共感してくれた。(同氏)」

神社の境内に向かう参道の脇に大きな鉄扉があり、そこがレスキューナウの本社になっている。1階には「RIC24」と呼ばれる24時間365日稼動の大きな危機管理情報センターがあり、取材時にも各地から寄せられる情報の整理にスタッフの方は追われていた。幸いにも取材時には、大きな災害は発生していなかったが、わたくしたちの安全を見守る崇高な場所に思えて、センター内へのご案内をお断りしてしまった。市川氏の志に共感し、分かち合うスタッフの方々にも尊敬の念をいつの間にか抱いていたのであろう。 

市川氏は経営者として、志を忘れないよう常に心掛けている。だからこそ、企業が飛躍的に成長するのではないだろうかと考えさせられる。「ベンチャー企業は、新しいマーケットに果敢に挑戦し創造を繰り返すもの。仕事のモチベーションはこうした創造における達成欲である。

(市川氏)」最後に、市川氏にこんな質問を投げかけてみた。「市川氏の達成欲は満たされていますか?」この問いかけに、市川氏は静かにこう答えた。「社会に対する貢献度は、まだ1割にも満たない。満たされるまで、やり続ける。」と。

PAGETOP