貧困のない世の中に。収益を得る機会を創出したい。
「ドロップシッピング」を読者諸兄はご存知であろうか。ネット上で無在庫販売を行い、収益を生み出す仕組み。この仕組みを使えば、誰でも即商売が可能となる。小売店をスタートする時、まず問屋から店頭に並べる商品を仕入れるため現金が必要となる。しかし、ドロップシッピングでは仕入れ代金は無用。つまり資金力が無くともアイデアひとつで勝負できる環境を平等に提供する。これが会員数18万人を魅了して止まない、もしもの原点である。そして、「ドロップシッピング」を提供する株式会社もしもの徹底したユーザー目線でのビジネス術が隠れているのも見逃せない。
株式会社もしも代表取締役の実藤裕史氏が起業を意識したのは、随分と早い。小学生時代に手にした児童書が実藤少年に示したのは商売のおもしろさだった。少年は児童書の影響もあって、「皿洗い券」・「肩たたき券」といったおそらく誰もが、小学生時代に一度は経験したであろう家族への「券」のプレゼントを「権」として実藤少年は販売した。実藤氏のビジネスセンスや情熱がこのエピソードに如実に現れている。事実、その後の人生をビジネスと共に実藤氏は歩んでいる。「ここまでの道程は決して楽ではなかったが、楽しかったのも事実(笑)。そして、現在の株主であるネットプライスの佐藤社長との出会いは大きかった。」と語る。詳しくは実藤氏の著「もしも 落ちこぼれが 社長になったら・・・」を参照されたい。
会社設立からわずか4年。株式会社もしもは上場をも視野に入れた段階まで成長を続けている。そんな快進撃を続ける同社を率いる実藤氏に経営観を尋ねたところ、興味深い答えが返ってきた。「人が命。良い人材を揃え、働く環境を整えるのが僕の役目です。(実藤氏)」その言葉通り、知人の紹介で良い人材の話を聞くと実藤氏自ら会いに行くという。いわば社長自らのヘッドハンティング。恵まれた才能ある仲間や志を共にする人と出会えたことが苦しい時を乗り越え、同社を大きく前進させた要因だったことを実藤氏は片時も忘れることはないのであろう。結果、実藤氏の高校時代の同級生が「株式会社もしも」に7人いることは見逃せない。経営者が人材の採用に当り、一番簡単そうで一番難しいのが身内であり、友人だからであると筆者は考えているからだ。
実藤氏は会社のミッションとして「個人の応援」を掲げる。「もしもドロップシッピング」を使えば収入を得る機会を平等に与える。起業家には願ったり叶ったりのツールであることには違いないが、同社サービスを利用する大勢群として「主婦の方の利用も多い。(同社)」事も認識しておきたい。そのニーズを察したサービス展開も同社の強さである。今後の展開として、もしもは世界をも見据え始めている。「もしものドロップシッピングを世界の貧困層の方にも提供したい。収入を得る機会を創出したい。そして日本の文化を伝えていきたい。」と語る、実藤氏。同社が世界に商社として名を馳せる日もそう遠いことではないのかも知れない。

