ベンチャーとは熱い魂をもった集団である
ベンチャーとは何か。その定義を説明する際、私は未だに明確な答えをもって定義するのは難しい。おそらく様々な想いがベンチャーというコトバには詰まっており、人が抱くイメージも十人十色であるが故の結果ではないだろうか。だが、島田氏の回答は明快だった。「ベンチャーとは熱い魂をもった集団。何かを変えてやろうという一人一人のパワーの集合体ではないでしょうか。また、人と環境が会社を変えるとも考えています。」
エンターモーションはモバイルメディアの運営・企画・開発などを手掛ける企業。創業者である島田氏は、ある意味自然な流れで創業を決意したと語る。氏は大手総合商社に入社。その後商社の新規プロジェクトの為、ITベンチャーの役員を務めることになる。この環境の変化が島田氏の人生の転機になるほどの出来事になった。「ベンチャーにはパワーがある。そして何より優秀な人が集まる。」この時には既に大企業への興味は失せていた。
創業当初のことを島田氏に振り返って戴くと、意外な答えが返ってきた。「PCよりモバイルの時代が来るのは予想出来た。それよりも、どんなビジネス媒体を世に出すかがポイントでした。しかし、当時は予想以上に上手く行かなかった。」現在のエンターモーションからは想像しにくいことを淡々と語る。生みの苦しみとでも云うのであろうか。「その当時は、しんどかったです。」と豪快に笑う島田氏が困難な時代の想像をより難しくさせる。
「思えば叶う。」島田氏の言葉には裏付けされた経験があり、含蓄がある。あきらめない、悩まない、未来を見据える、だから突き進んでいくしかない。と続ける。また、起業についての考え方についても島田氏ならではの感覚を披露してくれた。「創業は辛いことばかりですが、長期的には報われると思います。そして何よりチャンスがあり、ものすごいことが出来る。助けてくれる人が私には多かったですし、死ぬことはないでしょ。」
そんな人柄ゆえに、同社に入社するものも多いと聞く。また、同社で経験を積んだ後に創業者として巣立って行く人財も多数輩出している。このような事象についても島田氏は大らかだ。せっかくの人財が流出すると考えるのではなく、DNAを受け継いだ新しいファミリーの創造と捉えているからだ。
独自のビジネス戦略でシェアを伸ばし続けるエンターモーション。今後、どれだけのファンが同社ビジネスに集うのか非常に楽しみだ。

