必ず会社は伸びる
キャラクターの企画制作から事業を手掛ける株式会社テラネッツ。同社のビジネスモデルは実に奥が深い。自社開発のコンテンツの運営や取引先企業へ納める成果物の制作に約3500名の登録クリエーターが活躍している。登録は、イラストレーター、シナリオライター、書道家、声優、ミュージシャンと多岐に渡る。また特筆すべきは、その半数以上が女性であり副業として同社の仕組みを活用している人も数多くいる点だ。
岡田氏はこう話す。「弊社のノウハウは、登録の質の維持。数で勝負しようとは考えていない。如何にモチベーションが挙がる場を提供出来るかどうかがポイント。」実際、各々が自分の時間で創作活動を行うため、作品の納期管理・品質管理など管理能力が問われることは云うまでもない。その上でより魅力的な創作の場を提供するのであるから、コミュニケーションが重要視されるのであろう。
岡田氏は大手通信商社などでマネジメントに携わり、まだベンチャーだった同社に飛び込んだ。入社は退路を断つ覚悟で決断したと言う。しかしながらリスクだけではない。事業内容や社員に恵まれているこの会社は必ず伸びるという確信もあったと言う。代表取締役就任当時を振り返って頂くと意外な言葉を口にした。「今まで経営陣としての経験はあったが、トップとしての経験はない。実際、何をして良いのか解らなかった。」経営に於ける判断・決断・選択の基準がなかったからと、そんな過去を笑い飛ばせるまでに今は先を見据える。
「上場出来たのは運にも恵まれていた。ただ誰にでもその機会があるわけではない。」と控えめに上場への思いを語る一方、メンバーや事業に恵まれていたから為せた事であることを強調する。「念ずれば花ひらく」これは詩人である坂村真民の詩の一句であり、岡田氏の座右の銘として常に意識している言葉でもある。他力本願ではなく、会社は必ず伸びる。その為に何を優先させるのかということを念頭に置き、経営戦略を練った様が深く頭を過ぎる。
経営者に付きまとうストレスとも氏は上手く付き合っている。と言うよりストレスを元来感じない人間なのだそうだ。常に仕事のことが頭の中に張り付いており、会社や事業の将来価値を考えており其れを楽しんでいる。精神的タフさを持ち合わせていないと、こうはいかないだろう。それでも、気分転換に草野球をするときは完全にビジネスのことを忘れる。自分のコントロールを完璧に出来るからこそ、経営の舵取りを冷静に判断する代表取締役の重責を全う出来るのであろう。


